2018年7月19日 (木)

長距離の引っ越し

 3月末でもないし、役所の異動時期の6月末からも日にちが経っているので、時節柄でもないネタですが、引っ越しです(転勤族の方々には既知の当たり前の知識なんでしょうけれど)。
 
 長距離の引っ越し、例えば、東京から大阪まで引っ越す場合、ドライバーさんたちは、東京で荷物を積んで、大阪まで走り、大阪で荷物を降ろして帰ってくるのだと実質的には引っ越し2回分の料金をもらわないと合わないよなぁ、と思っていました。文京区から新宿区への引っ越しみたいな近距離なら、場合によっては、1日2か所でもできるのに、東京大阪だとそれで1日が完全に終わってしまう。
 
 で、どうするのか? 例えば、ドライバー以外の荷積みをする人は、大阪まで行かず、大阪に着くと荷降ろしのスタッフが待っているとか。これだと、荷積みをする人の人件費は東京~大阪の移動時間分は節減できます。しかし、大阪からの帰り道は、トラックは空気を運ぶことになります。
 
 で、ここからが正解編。東京で木曜日とかに荷物を積み、それを東京周辺の物流センターに運びます。そして、土曜日などに大阪から東京に引っ越してくる業務があれば、土曜日に到着したトラックが荷降ろし後、物流センターに行き、そこで木曜日の荷物を積み込みます。そして、トラックは、大阪へ向かって走る。これで、行きも帰りも引っ越し料金をもらえる形で移動ができて、かつ、利用者への負担額も少なくて済むわけです。この話を聞いて、「なるほどなぁ」と大いに感心した次第です。荷物もおそらくコンテナに積むのでしょうね、物流センターで積み替えをするのは大変ですから。
 
 しかし、そのためには条件があって、その引っ越し業者は全国展開をしていないといけないです。かつ、遠距離の引っ越しの仕事をそれなりの件数、受注していないと効率が上がりません。また、依頼する顧客も、荷物を搬出してから引っ越し先への搬入まで数日間とか1週間待たされることを我慢しなければいけません。でも、引っ越し料金が10万円なのか、6万円なのか?となれば、多少の不便は我慢するのだろうと思った次第。
 
 遠距離の引っ越しの場合には、業者の規模の経済性が働きますね。また、利用者も複数の業者に見積もりを取ることで安い業者との出会いがありそうです。

 

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2018年6月25日 (月)

サボるための工夫が大事

 日経トップリーダー6月号で安田佳生氏が「なぜ生産性が上がらないのか」というコラムを書いています。東京の人など、3秒後に変わる信号を待ちきれずに渡りだす。仕事も急いでやっている。なのに、日本の生産性が上がらないのはなぜ?という話。特にホワイトカラーの生産性に顕著にみられる話だと私も納得した次第です。安田氏は、その原因を、停止して考えない、とにかく急ぐ、目の前の仕事をこなすからだと指摘しています。今のやり方でいいのか?と考えるべきだと。

 やっている仕事をいかに定型化するか、自分以外の誰でもできるように単純化するか。たとえば、ExcelでマクロやVBで自動化するのも1つの工夫だと思います。普通の数式だけのシートでも「ここにどういう比率を入れる」といった注釈を入れて、計算を行うセルの中の変数を直接書き換えるようなことをしないようにする。そうすると、誰でも使えるExcelシートになります。紙の書類を電子申請に置き換えたらどうなるか?とか、そういうことを考えるべきだと思います。ベンチャー企業など、毎年何割かずつ売上が増えているのに、変えなかったら、いつか破たんするわけです。ギリギリの状況で「ああ、今月分も仕上がった!」で果ててしまう。また、担当者が病気になったような場合に、他の人が代行することができないような状況。よくみる景色ではないでしょうか。

 「今までの機械が壊れたから買い換えてください。」とか「会社の方針で決まった新サービスの展開にはこれこれのソフトウェアの導入が必要」という稟議書は、書きやすいし、通りやすい。しかし、「従来の紙での経費精算をシステム化したい。そうすると、従業員の経費精算の時間が10分ずつ削減できて、システムから経費計上の自動仕訳が生成され、経理の手間が1つ省け、経費精算書の束の保存が不要になる(スキャナ保存の申請を出した場合)ので、保存コストが下がる。そのために、月々××円のシステム利用料を払いたい。」という稟議書は、書くのも大変だし、通りにくい場合がある。しかし、こういう仕事が生産性アップにつながるわけです。なぜ、こういう仕事があまり行われないのか。

 それは、日本人の立ち止まらない性向が起因しているのかもしれません。急いで目の前の仕事をやれば片付く、ではなく、急がずにもっと短時間で仕事を終える工夫をすればいいのに。実は勤勉すぎると生産性が上がらないのかも。サボりたいから工夫をするわけです、楽に終えるための。

 そもそもITが好きな人って、怠惰で楽をしたい人です。1986年、私がワープロに初めて触れたとき、感動しましたね。紙だとボールペンで清書中に書き間違えると、その紙を捨てて、ゼロから書き直さないといけない。書きながら、「あ、この文章と前の文章、順番を入れ替えよう」なんて思っても、紙だと面倒になる。でも、ワープロなら、「範囲指定」して、「切り取り」と「貼り付け」の作業をするだけ。勤勉な人は何も考えず、私の10年くらい後まで手書きに頼っていたのではないでしょうか。勤勉な人は、昨日まで、昨年までと同じ作業をコツコツ繰り返す。サボり屋が生産性を向上させるのかも? 皆さん、日ごろの仕事、立ち止まって、「もっと楽に、簡単にできないか?」って考えてみませんか。

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2018年4月23日 (月)

高速のIC,SA付近でダンゴになる

 ちょっと今回は、文章が長いですが、GWの行楽シーズン、高速の渋滞シーズンを控えて、こんな話題もよろしいかと。
 
 高速道路を走っていると、前後がガラガラになるときと走行車線、追越車線共に車が詰まってダンゴになっていることがありますね。経験則的には、IC(インターチェンジ),SA(サービスエリア)付近で起きることが多いようです。他にもトンネルや上り坂の手前などでも生じますが。

 なぜ、ICやSAの付近でダンゴが起きるのか。ここからは、渋滞学の先生の本でも読むのが正しい筋道ですが、勝手な仮説を立ててみました。まず、東名や東北道のような3車線の高速道路を想定します。一般に一番多くの車が走行するのが左から2列目の走行車線です。「俺は一番遅いわけではない」と思うからなのか、松竹梅の定食があると下から2番目の竹定食を選択する心理なのか、なぜか2列目の走行車線です。ここは、100キロ制限なら90キロくらいで走っていることが多いように思えます。ガソリン消費の上で一番エコな80キロと制限速度の中を取って・・・ということでしょうか。実際、疲れにくい速度かもしれません。そして、80キロで走りたい人は、この列に入れないので、一番左の走行車線を走ります。そして、もっと早く走りたい人は、追越車線でこれらを追い越していきます。

 皆がこの慣習的調和の中で走っていれば良いのですが、ICやSAが近づくと、そこを利用する車両は一番左の走行車線へ出て、「一番遅い車線だし、そろそろ本線を離れるので、速度も落としておこう」と減速するのではないでしょうか。また、一番左の車線を走っていた車は、そうやって右側から車が入ってきて、減速されてストレスを感じます。また、しばらく走るとICやSAから入ってくる車と合流して、緊張しなければならないことを避けようとします。その結果、従来、80キロで一番左の走行車線を走っていた車が2列目に車線変更してきます。そして、90キロにアップしてくれれば良いのですが、そのままだったり、85キロまでしか速度アップしないでいると、2列目の車は不快になります、90キロで走ってきたわけですから。

 長距離トラックなどは、90キロで走り続ける前提で、荷物の到着時間を決めている場合もあります。その場合、85キロや80キロに落とせば到着時間が遅れます。やむなく彼らは、追越車線に出て、90キロを維持しようとします。しかし、そこは、追越車線です。走行車線であれば、走りたい速度で走りたい車同士で自然な速度を作ればよい。しかし、道交法では、追越車線は、追い越すための車線なので、そこへ出たら、加速して、2車線目の車を速やかに追い越さなければならないと定められています。しかし、みなさんもご経験されているように、90キロのままで走るトラックや自家用車、見かけませんか? 速度差5キロくらいで何台も連なっている2列目走行車線を追い抜こうとすると、数分以上かかるでしょう。その間、100キロで走りたいドライバーや瞬間的にはスピード違反でも追越車線での追い抜きなので110キロもやむなしというドライバーは、90キロの車に通せんぼされます。かくしてダンゴが発生します。さらにICやSAを通り過ぎ、2列目走行車線から80キロで走りたい車が左側走行車線に移ったりして2列目走行車線が90キロに速度アップしたりすると悲劇です。2列目走行車線と追越車線の走行速度が同じ90キロになってしまうのです。

 乗用車の素人ドライバーなら追越車線の走り方を知らない無知な奴!で済みますが、プロのトラックドライバーがなぜこうした走り方をするのでしょうか。ここからが、さらなる仮説なのですが、彼らはタコグラフで90キロなど安定した速度で走ることを監視されているのではないかと。平成26年の貨物自動車運送事業輸送安全規則の改正でタコグラフの装着義務が拡がり、車両総重量7トン以上または最大積載量4トン以上の事業用トラック」についても装着をするよう義務化されました。そして、このタコグラフを分析すれば、速度が頻繁に変化するような非エコ走行のドライバーも明確になります。こうした管理をされていると、道交法を守るより90キロから変化させないことと目的地への到着時刻を守ることが優先されてしまうのではないでしょうか。

 これでは、渋滞の原因にもなり、結果としては他のドライバーのストレスを高めているように思えます。では、どうしたらよいでしょうか。まずは、追越車線の走り方を徹底周知することでしょう。免許更新時などですかね。また、全日本トラック協会など運行事業者にも通知して、タコグラフの分析での誤ったドライバー管理をしないようにしてもらうこと。ドライバーがメリハリのある運転をするようになることが期待されます。そして、それでもだめなら、覆面パトカーが2列目の走行車線を90キロで走って、追越車線の車が100キロ以上を出さずにグズグズと追い越していたら、通行帯違反で1点減点、6000円の切符を切ることだと思います。怒るだろうなぁ、捕まったドライバーは。「制限速度の100キロで走ってなんで捕まるんだ!」って。それに対して「追越車線では、速やかに追い越すことが必要なので、瞬間的に105キロとか110キロが出ても我々は取り締まることはありません」などと言わせてみたいですね、警察官に。

 などと書いてみて、これを読んだ人の一部でも「追越車線といえども、制限速度で走っているんだから、私は何ら問題行動はしていない。正しいのだ。」と思っている人が、通行帯違反してたの?って気づいてくれたらいいなぁと思う次第です。

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2018年3月 1日 (木)

取引先を見直すに値する原価を把握しているか

 日経トップリーダーという経営者向けの雑誌がありますが、その2018/3月号の特集は、「取引先の見切り方~原価を見直し、効率よく稼ぐ~」というものです。商品や取引先ごとの原価を把握せず、どんぶり勘定で粗利を把握していてはいけない。商品により原価率が高いものがあったりすれば、その特定の商品を多く購入する取引先からは利益が上げられていないはず、したがって、そういう取引先を見切りたい。そのためにも製品原価、サービス原価をきちんと把握しないと・・・というコンセプトの特集です。

 私は、とても良い特集だと思いました。そもそも私自身、日本の中小企業は、原価計算を疎かにしていて、きちんとした、いや、大雑把でもよいから原価計算をするという発想がないのが欠点なのだと思っています。事業再生の際には、月次で業績を管理する必要があるため、再生企業の顧問税理士に「月末仕掛品残高を把握して、月次決算を出せるようにしてほしい。そして、月次キャッシュフロー計算書を作ってほしい」という依頼が来るそうです。そして、けっこうな数の税理士が、原価計算の指導まではできません、とか言い訳するため、そういう指導ができる税理士に交代するといったことがあるのだそうです。

 そんなことではいけないと思って、6年前に「ゼロからはじめる原価計算 個別原価計算編」「ゼロからはじめる原価計算 総合原価計算編」の2冊の本を書きました。ところが、これが見事に反響がない。相続手続の本を書いた時にもスキャナ保存の本を書いた時にも、業界誌から記事を書いてくれという依頼があったり、セミナー講師の依頼があったりしました。ところが、この原価計算は、まったくといってなかったです。

 実務においては、総合原価計算を適用する会社と個別原価計算を適用する会社は、違う業種です。ですから、多くの原価計算の本のように1冊の中で総合原価計算と個別原価計算の両方を解説していても、途中でこんがらがってしまいます。そこで、それぞれに絞り込んで2冊に書き分けたという工夫をしたのですが、反応がない。私が書いた中身が悪かったのか、原価計算へのニーズがなかったのか、皆さん、どちらだと思われますか? ちょっと居直ったように思えるかもしれませんが、原価計算のニーズがなかったのではないかと思います。株式公開準備に際しては、必ずといってよいほど、原価計算の導入支援という業務があります。逆に言えば、非上場企業に原価計算は普及していないということだと思います。しかし、経営管理の大事なツールですし、そもそも適正な損益計算のためにも必須です。そういうことが理解されていないのだなと思った次第。だから、日経トップリーダーの特集も「原価管理をしよう」ではなく、「取引先を見切ろう・・・そのために原価を把握しよう」というコンセプトなのだと思います。原価計算が必要な局面を提示して、そのために原価把握をしようよ、と提示しているのです。

 少子高齢化、人材採用難の中で、効率の良い事業活動をしようと思ったら、採算の良い取引先に絞り込む必要がある。そのために原価管理が必要なんだと特集にも書いてありました。

 

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2018年2月20日 (火)

小学校と標準服

 銀座の泰明小学校が標準服にアルマーニを採用というところで、世間では盛り上がっています。標準服というのは、制服とは異なり、着ても着なくてもよい・・・しかし、多くの児童がそれを身に着けることで、華美な服を着る子や逆にチープな服を着る子といった差ができることを防止するという意味があったのだと思います。制服だと全員着用だが、標準服なら買えない人は買わなくてよい。
 
 さて、アルマーニの服だと5万円にはなり、セーターなども含めると8万円になるといって世間では話題になっているのは、みなさんご存知の通り。しかし、ふと、思ったのです。もともとの標準服って、いくらだったのだろうか。報道等を見ると、アルマーニになると従来の「2倍以上」とか「3倍に」といった表現が見られるので、おそらく従来は2万円ちょっと、だから、フルセットの8~9万円だと3倍ということなのだと思います。従来でも2万円以上したわけです。シャツと半ズボン、ブラウスとスカートだけだとすると、けっこう高い。上着もあるのだろうか?
 
 この2万円以上する標準服、中央区銀座に生活保護世帯の家庭があるかどうかは微妙ですが、公立小学校である以上、その可能性を勝手に捨て去ることはできません(少なくとも売上不振で課税所得がゼロ近辺となり、生活が苦しい老舗を営む家はあるはず)。いや、そもそも2万円以上する標準服は、中央区の他の小学校でも多くは採用していたわけです。そうなると、中央区に住む貧しい家庭では、標準服が買えないこともあるのではないかと思ったのです。
 
 旧来的な観点での標準服は、指定販売店となった町の洋服屋さんが縫製工場に依頼して、児童の数分だけ服を作り、販売していたのだと思います。それだと2万円にはなってしまうかもしれない。しかし、今は、ファストファッションがある。ユニクロやH&Mが全国共通の規格で標準服を作り、ワッペンや生地の色だけが違うという形で学校ごとの標準服を提供したら、1セット1万円でできてしまうかもしれません。つまり、昔と異なるビジネスモデルによって、標準服はもっと安くなる。それであれば、そうした方向性を探るのが、中所得階層が昔より細ってしまった現代日本の在り方なのではないか?と思いました。
 
 アルマーニに捉われていると、「そもそも公立小学校に標準服は必要なのか?」とか「今の標準服は、高すぎないか?」といった議論をする機会を失ってしまうのではないかと思います。義務教育の無償、教育機会の均等といった大きな話をしようと思ったら、泰明小学校ではなく、なぜ、中央区の小学校の多くは、標準服を定めているのか?というところへと話が進んでいった方が良いのではないか?と思った次第です。もちろん、そうした話をする際には、「町の中小企業のビジネスチャンスを奪うのか?」という反論も出るでしょうし、「いや、時代の流れに合わない企業は、市場から退出するのが経済の活性化だ」という意見も出てくるはずです。案外、幅の広い、骨太な話に展開するのに、アルマーニが高価という話で終わってはもったいないかなと思うのです。ちなみに中央区立常盤小学校の標準服は、三越の制服売り場で買うのだそうです。

 

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2018年1月24日 (水)

5,000円から始めるつみたてNISA

 著者の瀧川さんから「5,000円から始めるつみたてNISA」という本を頂戴しました。本がもらえる=知人・関係者ですので、ポジショントークかもよ・・・と思いながらお読みください。と、エクスキューズしつつ、客観的に書いたつもり(笑)。

 
 2018年からスタートの制度に対して、さっそく出版というスピード感、素晴らしいです。5,000円からポチポチと投資信託を積み立てるということは、リスクを感じる範囲でもなく、また、長期的にはドルコスト平均法で有利になる運用法であるという雰囲気で書かれているように思いました。
 
 「そもそも投資は必要なのか」とか「初心者には守ることを目指した【受け身】の投資が良い」といったスタート前の話から、投資信託の選び方、NISA口座の作り方まで、初心者向けに書かれていると思います。
 
 「そういえば、つみたてNISAってのが始まったんだよなぁ。」という方、書店で見かけたら、いや、見かけなくてもamazonからお買い求めいただければと思います。、

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2017年12月10日 (日)

本を買おう

 昨日の話になりますが、午後1時からのTBSラジオ「久米宏のラジオなんですけど」の中で、久米宏が本を読もうという話をしていました。彼の放送を聞いていて、以前から非常な読書家であることは知っていましたが、昨日の放送でも、いろいろな本に夢中になって、読み終わるまで眠れないといったエピソードを紹介していました。そして、「たった数千円でこれだけの喜び、興奮、楽しみを提供してくれるのだから、本は安い。」みたいなことを話していました。そして、なぜ本を買えと勧めるのかというと、本が売れないと出版社が衰退するから。これだけ素晴らしいコンテンツが無くなってしまっては困るでしょ、というのが彼の言いたいことのように感じました。

 実は、先日、土浦で研修会の講師をした際に私も同じようなことを話しました。「本日は、この部屋の外で私の書籍の販売をしています。売れようと売れまいと、増刷がかからない限り私の懐には影響しないんですが、売れれば出版社が潤います。出版した本が売れると、別の作者も含めて、次の出版企画が通りやすくなる。いろいろな本が世に出ると、我々も新たな知識を仕入れることができる。本を買うことは、我々の将来の知識を得る手段を確保することなんです」みたいな話をしました。ちょっと格好つけすぎましたでしょうか。

 本より個別の論点ごとに書かれた細切れの情報はネットなどで入手することができます。しかし、その内容が本当に正しいのか、書かれた後に改正等で陳腐化していないのか、その情報が主張するところを裏付ける根拠条文や論理まで書いてくれているか?といった点で、ブログやWebページで提供される情報は少し不安です。私自身もブログを書くのと書籍を書くのでは、慎重さが違っているのは否めないと思います。また、個別の論点を貫く思想のようなものは、ブログやWebページでは伝わりません。本が売れないと、出版社は多品種少量生産をするようになり、在庫負担が気になるから、すぐに絶版になります。「あ、この本、良いかも」と思ったら、脊髄反射で購入するという習慣は、もっと推奨されるべきものかもしれないと思うのであります、自省も含めて。

 

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2017年11月28日 (火)

相続手続・書類収集の実務マニュアル(第2版)が発売

 2年前に出版しました「顧問税理士も知っておきたい 相続手続・書類収集の実務マニュアル」がお陰様で8刷まで行き、その間、相続情報証明制度やマイナンバーカードがスタートしたこともありまして、改訂をしたうえで、本日、「顧問税理士も知っておきたい 相続手続・書類収集の実務マニュアル(第2版)」が発売となりました。
 
 改訂の手を入れる過程で、初版でのミスや誤植なども修正しましたので、より読みやすくなったかと思います。この間、広大地の評価などの改正はあったものの、この本の内容に関わる相続税法の改正はなく、初版が陳腐化したわけではありません。ただ、相続が発生したお客様などに差し上げるといった使い方もできる本ですので、良かったら、すでにお持ちの方も、第2版も手にしていただければ幸いです。

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2017年9月22日 (金)

監査という仕事

 「監査」というと、上場企業の監査を大規模な監査法人が実施するものという印象があるかもしれません。今朝の日経新聞でも監査法人の年間利益が数十億円といった規模であることが示されていました。しかし、監査といっても、金融商品取引法や会社法に基づく監査ばかりではなく、個人の公認会計士でも実施している監査がありますので、本日は、そのご紹介です。
 
 私の事務所では、現在、学校法人の監査、社会福祉法人の監査といういずれも制度監査と位置付けられる監査を受嘱しています。助成金や補助金をもらうそれぞれの法人には公益性が求められる中、適正な経営成績と財政状態を報告しているかどうかをチェックすることが学校法人法、社会福祉法で求められています。
 
 また、クラウド・ファンディングを取り扱う第二種金融商品取引業の会社の内部監査の仕事も受嘱しています。これは、小口投資家の資金を預かるうえで、ルールに則った業務を行っているかを内部監査することが求められており、こうした監査ができる人は多くないため、公認会計士である私が社外の人間ではありますが、内部監査をしています。
 
 こうした監査をするうえでは、きちんと監査をすることも必要ですが、監査を実施するうえでは、業務を実施するに足る品質管理がなされていることが求められており、一定の品質が確保されるよう、努力しているつもりです。こうした努力は、セキュリティ体制など、税務業務を進めるうえでも役に立つ側面があります。気を引き締めてやらないといけない監査ですが、こうした副次的効果もあるかと思って、続けている次第です。また、日本公認会計士協会のIT委員会というところに所属して、協会が公表する研究報告の作成に参加するといったことをしている以上、最低限、制度監査はしているべきだと思いますので、そうした観点からも、学校法人、社会福祉法人の監査などの監査業務は、私の事務所にとって、税務と並んで大事な仕事だと思っています。

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2017年8月26日 (土)

起業セミナーって、おかしくない?

 Twitterで「起業女子で月1万以上稼げてるのは全体の2割」という話が出ており、頻繁に起業セミナーに通っている女子は給料をつぎ込んでいる状況だが、副業を勧めるセミナーの講師は、収入が増えました・・・という話が紹介されておりました。弱者を食い物にしている感が無きにしもあらず。

 女性に限らず、また、会社員の副業としての起業に限らず、本当に起業する人というのは、自分へのニーズがあっていつの間にか起業していたり、「これをやれないなら今の仕事辞めてやる」みたいな勢いで始めるのであって、起業ってセミナー通って始めるものではないと思います。「これからは副業をもって豊かでキラキラした人生を」みたいなセミナーを聞いて、じゃあ、やってみようか、みたいなことでうまくいくとは思えません。

 起業した方々がお客様である税理士としては、起業というのは、こうした勢いで起業、自発的に起業するもので、セミナーを聞いてやるものじゃないという持論です。それで、ふと思い出したのが、十何年か前に関東経済産業局主催の起業の集いみたいなイベントで、パネルの司会進行役を引き受けて失敗したこと。

 パネラーは、女性起業家3人。みなさん、パワフルな方で、「会社を立ち上げちゃってから経理とかわかっていないことに気づいた!」みたいな話を披露してくれました。で、その勢いに煽られて、パネラーの方々に「起業セミナーとか開業講座みたいなものに行ってから起業しました?」という愚問をしてしまいました。当然ながらパネラーはそんなセミナーに行っているわけはなく、会場に向かって「本日お越しの皆様は慎重過ぎるようですね」ってフォローにならない言い訳をした私。

 でも、その時の経済産業局の人は中小企業施策の資料とかが出るとその案内をメールしてくれていたので、彼らにとっても頷ける話だったのかもしれません。ただ、あれ以降、関東経済産業局のイベントへのお呼びはかかっておりません。ま、当然ですね。

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