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2023年11月27日 (月)

振込手数料はどちらが負担する?

 これまでの日本企業の慣行としては、買掛金の代金などを振り込む際の振込手数料は、受け取り側(請求側)が負担するということが多くみられていたと思います。たとえば、11万円の仕入をしたら、109,120円の振り込みをして、振込手数料880と合わせて、11万円を支払ったと処理をして、受け取った側は、預金の109,120円の増加と880円の支払手数料の計上(もしくは売上値引きの計上)を行っていたわけです。
 
 しかし、インボイス制度がスタートするにあたって、この880円のインボイスはどうするのだ?という話になり、財務省の人は、「そもそも論としては、民法では、債務の履行に際しての費用は、債務者が負担するのが原則なんです」といった話も出てきました。それなら慣行を変えようじゃないか?という動きがみられるところです。ちなみに1万円未満の返還インボイスの交付義務は免除という措置が令和5年度改正で入ったところではあります。
 
 うちの顧問先でも仕入先からそういうことを言われるので、得意先にも同様に手数料負担を得意先負担にしてもらおうということを考えるに至り、「どんな依頼文が良いでしょうか?」という問い合わせが来ました。そこで検討したのが、下記の文章。良かったら、ご活用ください。
 
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振込手数料ご負担のお願い

拝啓 貴社ますますのご盛栄のこととお喜び申し上げます。

平素は格別のお引立てに預かり厚く御礼申し上げます。

 2023年10月1日より開始された「適格請求書等保存方式(インボイス)」制度の開始に伴いまして、これまで振込手数料を差し引いてのお振込があった場合、弊社にて値引きとして処理させて頂いておりましたが、2023年10月以降、弊社にお支払い頂く際の振込手数料につきましては、「お客様負担」とさせていただきたくお願いをする運びとなりました。
 インボイス制度の導入に際して、各種議論があった中、民法485条では、弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は債務者の負担とする、と定められていることが周知されるところであり、弊社でも法の原則に立ち返った業務処理をさせていただければと考えるところでございます。また、弊社負担を続ける場合、国税庁インボイスQ&A問29の2,3の事務処理をすることが原則であり、御社、弊社の事務手数が増えることも想定されております。

 つきましては、2023年10月1日以降に弊社へお振込み頂く際の振込手数料につきましては、貴社にてご負担いただきますよう、ご理解とご了承をお願い申し上げます。

                       敬具

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