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2018年6月25日 (月)

サボるための工夫が大事

 日経トップリーダー6月号で安田佳生氏が「なぜ生産性が上がらないのか」というコラムを書いています。東京の人など、3秒後に変わる信号を待ちきれずに渡りだす。仕事も急いでやっている。なのに、日本の生産性が上がらないのはなぜ?という話。特にホワイトカラーの生産性に顕著にみられる話だと私も納得した次第です。安田氏は、その原因を、停止して考えない、とにかく急ぐ、目の前の仕事をこなすからだと指摘しています。今のやり方でいいのか?と考えるべきだと。

 やっている仕事をいかに定型化するか、自分以外の誰でもできるように単純化するか。たとえば、ExcelでマクロやVBで自動化するのも1つの工夫だと思います。普通の数式だけのシートでも「ここにどういう比率を入れる」といった注釈を入れて、計算を行うセルの中の変数を直接書き換えるようなことをしないようにする。そうすると、誰でも使えるExcelシートになります。紙の書類を電子申請に置き換えたらどうなるか?とか、そういうことを考えるべきだと思います。ベンチャー企業など、毎年何割かずつ売上が増えているのに、変えなかったら、いつか破たんするわけです。ギリギリの状況で「ああ、今月分も仕上がった!」で果ててしまう。また、担当者が病気になったような場合に、他の人が代行することができないような状況。よくみる景色ではないでしょうか。

 「今までの機械が壊れたから買い換えてください。」とか「会社の方針で決まった新サービスの展開にはこれこれのソフトウェアの導入が必要」という稟議書は、書きやすいし、通りやすい。しかし、「従来の紙での経費精算をシステム化したい。そうすると、従業員の経費精算の時間が10分ずつ削減できて、システムから経費計上の自動仕訳が生成され、経理の手間が1つ省け、経費精算書の束の保存が不要になる(スキャナ保存の申請を出した場合)ので、保存コストが下がる。そのために、月々××円のシステム利用料を払いたい。」という稟議書は、書くのも大変だし、通りにくい場合がある。しかし、こういう仕事が生産性アップにつながるわけです。なぜ、こういう仕事があまり行われないのか。

 それは、日本人の立ち止まらない性向が起因しているのかもしれません。急いで目の前の仕事をやれば片付く、ではなく、急がずにもっと短時間で仕事を終える工夫をすればいいのに。実は勤勉すぎると生産性が上がらないのかも。サボりたいから工夫をするわけです、楽に終えるための。

 そもそもITが好きな人って、怠惰で楽をしたい人です。1986年、私がワープロに初めて触れたとき、感動しましたね。紙だとボールペンで清書中に書き間違えると、その紙を捨てて、ゼロから書き直さないといけない。書きながら、「あ、この文章と前の文章、順番を入れ替えよう」なんて思っても、紙だと面倒になる。でも、ワープロなら、「範囲指定」して、「切り取り」と「貼り付け」の作業をするだけ。勤勉な人は何も考えず、私の10年くらい後まで手書きに頼っていたのではないでしょうか。勤勉な人は、昨日まで、昨年までと同じ作業をコツコツ繰り返す。サボり屋が生産性を向上させるのかも? 皆さん、日ごろの仕事、立ち止まって、「もっと楽に、簡単にできないか?」って考えてみませんか。

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