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2017年8月11日 (金)

AIは公認会計士の仕事を奪うのか

 8月10日の「羽鳥慎一モーニングショー」の「そもそも総研」のコーナーで、「AIに仕事を奪われる?」という番組があり、日本公認会計士協会の手塚常務理事の映像コメントが出ておりました。元ネタは、オックスフォード大学・野村総研のAIの発展で無くなる仕事という調査レポートです。もう、出てから1年は経ちますけど。

 番組では、「監査は、判断をする仕事なので、証拠を集めるプロセスがAI化されることはあっても、監査という仕事はなくならない」という雰囲気で放映されました。これは、事前にIT委員会で常務理事がこんな方向性で話そうと思っているんですよ、と言っていた通りのきれいなコメント。テレビに取材って、先方の意図と合わないと強引な編集されたりして、嫌な思いや最悪の場合、「なんでそんな発言したんだ」と周囲から怒られる羽目になるんですが、手塚常務理事、お見事でした。私も出席しているIT委員会の担当常務理事なので、ちょっと安心した次第。

 実は、番組でも、当意即妙の対応が求められるアナウンサーとかタレント、そのほかコミュニケーションが必要とされる仕事は残るというコンセプトでまとめていたので、「判断があるから仕事は変わっても消えることはない」という発言が生かされたのだと思います。

 という番組の放映があったその日に東芝の財務諸表に対するPwCあらた監査法人の限定付き適正意見の公表があったわけですが、あそこでの限定付き意見の論拠を読むと、つくづく監査って判断の業務だと思います。監査計画の立案プロセスでリスク判断の資料収集やその分析、あるいは判断の基礎となる証拠収集の一部は、AIで集めることで質が上がりますが、最後の判断は人間なのだと思います。そして、今回のPwCあらた監査法人の場合、おそらくは関係省庁などとの調整なども経て、落としどころ探しの結果としての「限定付き適正意見」だったのだと推測しています。公認会計士の仕事は、なくなることはないと確信する次第です。

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