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2016年4月10日 (日)

スマホ撮影保存の概略の図表

 スマホ撮影保存については,図解があるとやはりわかりやすい。改正省令が出ても,それを読むよりは,1月に出ている経済産業省の「経済産業関係 平成28年度税制改正について」の41ページの図がわかりやすいかもしれませんので,アップしておこうと思います。Photo

 

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2016年4月 8日 (金)

スキャナ保存とスマホ撮影保存

 平成28年3月31日に改正された電子帳簿保存法施行規則では、「原稿台と一体になった」というのが消えて、記録装置(電子帳簿保存法第4条第3項)は、「スキャナ」であるとされました。この「スキャナ」は、現行の電子帳簿保存法Q&A問33では、JIS規格ではいろいろ定義はされているものの、一般的な用語で理解してよいとされており、税制改正大綱では、スマホやデジカメでの撮影もokとされているため、今後、そうした解釈が明記されてくるものと思われます。
 この結果、あらかじめ申請等ができていれば、今後は、営業マンが打ち合わせの飲食代のレシートをスマホで撮影し、そのデータを会社のサーバに送信して、経費精算がスタートするといった実務がスタートできることになります。電子帳簿保存法施行規則の立て付けとしては、国税関係書類を作成若しくは受領した者が読み取り作業をした場合に今回の改正の対象としているのですが、私は、これをスマホ撮影保存と呼び、従来のスキャナ保存と区別するとわかりやすいかなと思っています。
 なので、営業マンが旅費精算や経費精算をスマホやデジカメ・ハンディスキャナで行うのを「スマホ撮影保存」、これらの証憑や契約書などを会社に提出して、経理部やその他事務部門がスキャナで読み取って電子化していくのを「スキャナ保存」と呼びたいと思っています。

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2016年4月 4日 (月)

ウェッジウッドと原価計算

 ジェイコブ・ソール著「帳簿の世界史」(文藝春秋)という本を読んでいる。その中で,興味深かったのが,次の記述。

 「とりわけ事業家が頭を悩ませたのは,注文をいくらで引き受け製品をいくらで売るか,利益を増やすためにどうやって生産コストを抑制するか,あるいはどうやって生産性を高めるか,といった問題である。ウェッジウッドも例外ではなかった。こうして,より正確な原価計算の取り組みが始まる。」(P.208)

 あの高級食器で有名なウェッジウッドも産業革命の初期,工業化を進める中で原価計算の重要性に気づいていたのですね。ちょっと驚きです。ちなみに久々の世界史で,フランスの重農主義という言葉もこの本には載っていたのですが,フランスは,農業国で産業革命とは異なる経済圏だったようで,原価計算以前に会計自体,そして国家の財政の計算も十分ではなく,それが財政危機を招き,ルイ16世の断頭台を招いたという話も紹介されていました。会計が国を左右するのですね。

 その後,「やがてウェッジウッドは会計を習得し,一般管理費,販売費,金利といったものも正確に計算できるようになった。そして,費用を職工・倉庫係・会計係の賃金から偶発事故,賃借料,損耗(おそらく減価償却?,引用者注),臨時費など十四項目に変え,項目別に違う色で記入・集計する方法を考案して,・・・」(P.213)と進歩していき,「会計が機能するためには,こまめに集計し,監査することが必要だった。こうしてウェッジウッドは厳密な原価計算に基づいて生産コストを管理し,適切な価格設定ができるように」なり(P.214),「1700年代後半にヨーロッパで物価が下落基調になり多くの消費財が影響を被った時も,ウェッジウッドは製造原価の切り詰めにより戦略的な価格設定を行い,生産を拡大して国際市場でのシェアを伸ばした」のだそうです(P.215)。

 これだったんです,私が原価計算の本を書いた理由は。
「ゼロからはじめる原価計算 個別原価計算編」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4502459801/sakumakaikei-22

「ゼロからはじめる原価計算 総合原価計算編」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4502459704/sakumakaikei-22
 この本がしっかり売れれば,原価計算を規模相応にでも実施する中小企業が増えて,中小企業の決算ももう少し精緻なものになり,また,経営管理が行われるようになるんじゃないかと思うのです。

 ということで,最後は営業モードになりましたが,会計というものが会社や国家の帰趨に影響を与えるものだということが書かれている「帳簿の世界史」という本。会計を仕事としている者にとって勇気を与えてくれる本です。

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2016年4月 1日 (金)

消費税の増税先送り

 この1か月ほど、来年4月の消費税10%引き上げを延期した方がよいのではないか、さらには5%に戻した方がよいのではないか?という議論がされており、新聞等でも安倍首相もその検討をしているといった話も出てきています。

 そのあたりは、政治の世界で検討していただくことになりますが、消費税は福祉目的税とされており、10%への引き上げにより毎年1兆円以上のペースで増え続けている高齢者への年金支給に充てたりといった施策に充当されるはずです。その増税を延期してしまえば、そこの部分の財源は別の方法で調達し、あるいは年金支給の一部をカットするなどしなければいけないかもしれません。

 さらに増税とか減税ではなく税目間の入れ替えの話ではありますが、消費税の10%引き上げ時には、地方への税収アップが実現するため、法人事業税がアップして地方法人特別税が撤廃される(の結果、納税額は変わらない)といった税制改正が予定されています。税理士としては、法人が都道府県に提出する申告書の様式が簡素になるので、歓迎したいところではありますが、もし、10%への引き上げが延期された場合、そうした改正項目はどうなるのだろうか?といったことも気になったりします。

 消費税を引き上げないことで、景気が良くなり、国民も楽になり、消費税の増収分の代わりに所得税や法人税の納税が増えて、社会保障費も足りなくなることがなく、かつ財政再建もできるのであれば、これに越したことはありません。しかし、単純に消費税率がどうなるかだけではなく、いろいろな税や社会保障と絡んだ消費税増税なのだということも知っておくとよいのではないでしょうか。

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