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2015年12月 8日 (火)

濃い関係

 ある弁護士さんが、最近何件か弁護士が顧客の利益ではなく、自分の仕事になるからとしか思えない動きをしている事件案件にぶつかったと言っていました。つまり、筋として相手弁護士の顧客側に非があって、交渉しても訴訟にしても勝てないので、やっても意味がないのに、強引に屁理屈をつけて主張してくるような事案なんだと思います。

 この話をしてくれた弁護士さんは、「無理なものは無理、自分のお客さんにも非があるでしょ、交渉するだけ無駄ですよ」と言ってあげなければいけないのに、「厳しい案件ですが、やれるだけやってみましょう」とか言ったのではないかと推測していました。

 古くからの顧問契約で顧客といろいろな案件の相談に乗ってきていれば、「そりゃ、駄目だよ、虫が良すぎるよ」みたいにお客さんに言ってあげられる人間関係ができているでしょう。そうすれば、争いにしないという方向性を提示できるけれど、ネットで依頼者が飛び込んできたという状況だと、そういう本質的な議論ができません。だから、とりあえず受けちゃうのではないかというのですね。

 これは、税理士でも同じだと思いました。決算を組んで申告するだけなら年に1回のやり取りでも済むかもしれません。しかし、月次顧問契約の中で、税理士やそのスタッフに小さな相談や成功談や失敗談や悩みや夢を語ってきた関係があることが、濃い関係につながるのかもしれません。実は、試算表を見ていろいろ説明するということよりもそちらの方が重要なのかもしれないと思ったり。そういう効能をお客さん側がわかっていてくれると、料金のダンピング競争のようなことは起きないのかもしれないと思いました。

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2015年12月 1日 (火)

床屋談義~確信を形成する

 最低賃金1000円とかって,事業主側からすれば堪らんですな。
 確かにそうですね。
 最初に雇った段階では,タオルの洗濯くらいしかできないのを一所懸命育てている段階で1000円も払えるか?と思うわけですよ。
 確かにね。お店が閉店した後にも教えてあげたりするんですよね。
 そうそう,それをね,労基署とかの人が残業手当払えって言うんですよ。
 教えているのにねぇ。
 そう,本人が自発的に教えてくれといって,それに応じて教えるのは,別だけど,お店の制度として研修時間を設定しているなら,正規の就業時間後であれば残業だっていうんです。
 なるほど,研修ですよね,確かに言われてみれば。
 でもね,技術を教えているんだから,講習料もらいたいところ,教えてあげているんだし,それで彼らは一生食べられるようになるんだから,給与払うという話じゃないでしょ。
 なるほど。
 そしたら,労基署の人は,講習料を取ればいいんですよというわけです。
 ほう,残業手当を払いつつ,講習料を天引きするんですね。
 そうなんです。でも,そしたら,給与自体は高くなるから,源泉税はたくさん引くようになるし,社会保険料も高くなっちゃいますよね。高くは払ってあげられない彼らの給与の手取りがもっと減っちゃうんです。
 昔は,住むところと三食の食事を用意してもらえたら,それだけで仕事するような人がいたわけですが,今は,そんなの漫画家のところのスタッフくらいしかないかもしれませんね。
 彼らの手取りをどうしてあげるんだ?と聞いたら,それはみなさんが考えることでしょうと言われちゃってね。
 手取りが十分になるように給与をもっと高くしたら,あとは料金の値上げでもしないといけなくなりますねぇ。
 そしたら,お客さんが減っちゃうかもしれないしねぇ。
 アベノミクスも雇用者の給与が増えて,消費が増えて,企業も値上げができて・・・というのが同時に起こってくれれば,成立するんですが,その確信がない限り,値上げするのも給与引き上げるのも,実行するわけにはいかないですものね・・・。

 と言った後,この確信を形成するというのが大事なのかもしれないなと思いました。誰もが少子高齢化で今後の日本は一層厳しくなると思っているわけで,そこで給与を引き上げて固定費が増えるようなことをするわけがなく,明るい未来が見えないとアベノミクスは成立しないのではないかと思うわけです。

 

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