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2015年8月13日 (木)

庭内神祠裁判についての評価

 すでにお知らせしている通り、私どもの顧客の相続税の申告(厳密には更正の請求事案)において、父が補佐人に就任して東京地裁で勝訴した事案がありますが、この事案も含めて税務通達に関して論じた論文がありましたので、ご紹介です。
 「税務弘報」7月号P.49からの佐藤修二「通達と裁判-通達をめぐる納税者勝訴事例」です。本来、国税職員に対する指揮命令文書に過ぎないはずの通達が納税者一般(税理士を含む)を拘束しているように見えている状況下、裁判所は、近年、通達や課税実務といったものと異なる内容の判決を下すことに躊躇しなくなっているように思えるという趣旨の論説です。
 その中で、勝訴後、父との連名で書いた雑誌「税理」2012年11月号の論文も引用されながら、「従前の課税実務と反する判決でありながらも、第一審でそのまま確定し、課税実務の変更につながったことに新鮮な驚きを覚えた」と書かれています。そうなった原因としては、判決が、丁寧な解釈によって具体的に妥当と思われる範囲で庭内神しの敷地をも非課税財産とする旨を判示していて、控訴審で(国として)戦える材料を見いだせなかったのではないかと指摘しています。また、「納税者側は、民俗学の文献なども証拠として提出し、それらを踏まえた主張を展開したようであり、こうした丁寧な主張・立証活動が裁判所の判断に少なからず影響したのだろう」といった評価をいただきました。
 非常に理解していただいた感があって、うれしかったものですから、ここで紹介させていただく次第です。

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