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2015年6月10日 (水)

借地権の謎

 借地権で土地を確保して、建物を建てて住んでいるという人はそれなりにたくさんいらっしゃいます。しかし、その方々は、戦後、あるいは戦前に借地契約をして、その際には、必ずしも高額な借地権料などは払っていなかったように思います。
 そして、今、借地をするといえば、定期借地権か店舗用地などの事業用借地権のみ。旧来の借地借家法での借地契約をして、更地の6~8割の借地権設定料を払うという実務は存在していないと思います。にもかかわらず、路線価図を見ると、この路線なら借地権比率60%とか書いてあるわけです。そこを借地されている方が亡くなり、そのお子さんが借地権について多額の評価額がついて相続税を払ったりすれば、「この借地には更地の6割相当の価値があるんだ」と確信することになります。
 そういった出来事の後で、この借地を手放そうという気持ちになった時に、面倒なことが起きるような気がします。借地権を時価の6~8割の路線価図の相場で買おうという人は、あまりいないように思います。そのため、容易には売れないので、底地を所有する地主さんに買い取ってほしいと申し入れると、「借地契約を終了ということなら、それで良いですが、借地権料ももらわずにスタートした借地なので、借地権を買い戻せと言われてもねぇ」などと言われてしまう。
 借地って、地主は「俺の土地だ」と思っており、借地人も「国が借地権があると言っているのだから半分以上は俺の土地だ」と思っており、1つの土地に2人の所有者(正しくは所有者だと思っている人)がいるから、ややこしいのだと思っています。借地権の比率って、本当に「時価」を反映しているのでしょうか?と思った次第です。

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