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2014年6月 7日 (土)

やはり軽減税率は駄目だ!

 知人がTwitterでこんな発言をしていました。
「軽減税率じゃなくて、加重税率(仮)とかにして、何を20%台に乗せるかを考えたほうがよっぽどスリリングで建設的な議論ができるんじゃないかな。」
 で,「なるほど,面白い。ただ,欧州のVATも日本の消費税も物品税に対する反省から生まれたんですよね。」と返したところから,頭が働きだしました。

 何を軽減するかという時には,必需品を想定します。何を加重するかという時には,贅沢品とかあまり普及してほしくないものを想定します。しかし,そういった品目で,消費税率を1%引き上げた2.5兆円の増収に匹敵する個別課税品目を見つけるって,なかなか難しいと思います。

 軽減税率の逆の過重税率品目って,思い浮かびますか? それって,物品税の復活だし,環境に負荷がある自動車などはすでに重量税,取得税,自動車税と3つも税目がある。タバコにはたばこ税,お酒には酒税がある。覚せい剤を解禁して個別消費税率500%とか,あり得ないですよね(笑)。物品税の反省というのは,高級品や贅沢品に物品税をいろいろな税率で課税していて,そのうち,物品間の整合性が取れなくなったり,その物品が時代の流れで陳腐化したという部分にあります。また,制度が複雑になったという反省があります。

 かつて,物品税はレコードにも課されていました。しかし,童謡は,非課税でした。で,黒猫のタンゴ,およげたいやきくんは,歌謡曲なのか,童謡なのかという議論が巻き起こるわけです。ちなみに黒猫のタンゴは童謡で,たいやきくんは歌謡曲とされたのだそうで。
 さらにCDが誕生した時,CDは普及させるべきだから非課税にするのか,いやレコードと同様に高級品,嗜好品として課税にするのか?などとややこしいことになるわけです。

 という物品税の反省をしながら,特定の品目に加重税率を掛けたらどうか?という検討をしてみると,その逆の特定の品目の税率を軽減するという議論がいかにアホであるかがわかると思います。だって,特定の品目を軽減するということは,それ以外の品目に加重税率を設定するのと同じだから。だから,軽減税率なんか,導入したら駄目なんです。

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2014年6月 6日 (金)

医療費を消費税の課税取引にすると

 もしかしたら、少し良いことが起きそうな気がして、ブログにしてみました。
 現在、医療費は、非課税取引に指定されています。すると、病院が5000万円の医療機器(たとえば、MRIとか)を購入したりしても、そこに8%かかってくる消費税400万円は仕入税額控除にできません。その代り、消費税が導入された時、5%に上がった時、8%に上がった時に、保険診療の点数が少し上乗せされたので、とりあえずその分くらいの収入が増えているのではないか?みたいな形で処理されてきております。ということは、ほとんど医療機器を購入しない小規模の内科、皮膚科みたいなみたいなところは、収入アップしているのではないか、消費税アップで焼け太りしているのではないか?みたいな疑惑もあるわけです。半面、大きな病院では、消費税分も経費になるため、収支が悪化するじゃないかという批判もあって、何とかしろという声が上がっているのも事実です。
 そもそも消費税って、なんで引き上げたんでしたっけ・・・といえば、高齢者がどんどん増えて医療費が増えると健康保険の支出が増え、年金支出も増え、介護支出も増え・・・ということで財政悪化しているので消費税を引き上げているわけです。
 それなら、医療費を思い切って、課税取引にするとどうなるか。とりあえず消費税の8%分だけ医療費が増えます。しかし、消費税導入以来の医療費の点数アップ分は下げるはずなので、若干医療費が減る部分もあり、8%まるまる増えるわけではない。また、15歳以下のお子さんの医療費自己負担部分は、区市町村役場が負担してくれるといった制度を導入している区市町村も多いから、お子様をお持ちの家計への圧迫は全くない。一番の圧迫は、高齢者と健康保険制度側。当然ながら、健康保険料の引き上げという形で我々のお財布にも跳ね返ってくるように思えますが、2009年度で36兆円を突破している医療費が8%分増えて、2.9兆円の保険支出があろうと、これは医療費の7割分。3割負担は国民なので、医療費に関する消費税は2.9兆÷0.7=4.1兆円。となるのではないでしょうか。これのうち半分が消費税の納税額に代わってくれれば2兆円ほどの税収増。つまり、それほど健康保険料を引き上げないでもよいのかもしれません。そうそう、15歳以下のお子さんの医療費を負担する区市町村も負担増ですが、ここは消費税収のアップによって地方消費税も増えることになり、その収入で区市町村も癒されるはずなので、大丈夫。
 つまり、医療費を課税取引にすると、たくさん医療費を使っている高齢者(かつ、この方々は多額の医療費を払うことができる資産家ともいえる)と保険点数アップがプラスに感じられていたお医者さんが負担アップとなり、現役世代と多額の設備投資をする立派な病院が相対的に救われるという結果になるかもしれません。これって、受益者負担とか正直者がバカを見ない制度という意味で、良いことのような気がしませんか。なお、思いついた段階で書いておりますので、勘違い等がありましたら、ご指摘ください。

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