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2013年11月16日 (土)

物価上昇は、よいことだ

 今週の東洋経済(11月16日号)の9ページで東大の吉川洋先生がアベノミクスを受けて経済界が賃上げを表明している話をケインズの一般理論vsピグーの論争と引っかけた文章を書いていました。

 ピグーは、不景気なのは、賃金が完全雇用をもたらす均衡水準より高いからだ説明し、これに対してケインズが、いや需要が足りないのが原因であり、賃金を下げると一層需要が減ってしまうのだと主張したのが1930年のこと。

 日本でも1997年くらいから実質賃金が下がり始め(正社員から非正規雇用へのシフト)、その結果、不景気になりデフレになったと吉川先生は言います。なるほど、これは腑に落ちるなと思いました。安価を売り物にするチェーン店では、引き続きブラックタイガーやバナメイエビを使って料理を安価に提供していただき、百貨店内のレストランでは、車海老や芝エビを使った料理を値上げしていただいて、トータルでは物価が上がろうとも、それなら低所得者の生活が困窮することはない。

 物価が2%上昇するような経済運営をするぞという政府と日銀の主張は、正しいような気がしてきます。「小麦が上がって、冷凍食品の値段が上がった」だの「ガソリン価格が高騰している」というニュースはメディアの方はたいへん好きですが、しばらくそういうニュースのトーンは「その結果、庶民の生活は苦しくなる」ではなく、「アベノミクスの効果が表れてきている。」というニュアンスにしていただきたいなと思います。中小企業者の決算状況をずっと見ている税理士としては、なんでも切り詰めていく方向性に走るこの10年、15年のお蔭で、あらゆる企業の健全性が損なわれてきていると思っています。ぜひ、適正な物価上昇により、企業に一息つかせてあげたいと思うのであります。

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