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2013年10月16日 (水)

政府は神様の目は持っていない

 今晩、ある会議の中で「減税より財政支出の方が乗数効果が大きいのだから減税で経済政策を考えるのはどうなんだろうか?」という発言を聞いて、瞬間的に次のような発言をしました。

「確かに減税は財政支出の貯蓄性向が2割とすれば、0.8倍程度の乗数効果しかないと言われます。でも、財政支出は、政府がこの分野にと決め打ちで行うが、減税は、企業や個人が自由に使う余地があり、政府が見えない分野にも財政の効果を及ぼすことができる。そもそも何で日本のように豊かな国で寄附金控除などの優遇策も用意して、困った人に寄附で行うようなことを推奨するのか。政府が完全ならNPOだって要らないでしょう。でも、こういう制度や税制があるのは、国は困った人を見つけ出す能力が神様ほどには完全ではないんですよ。だから、民間の目に託すため、個人の財産処分の1つである寄附でその支援先を個人に委ね、NPOに支援する対象を探してもらうんですよ。」

 その場での思いつきで話してしまったのですが、これ、結構、本質を衝いているような気がするのですが、いかがでしょうか。もし、こんなことを書いている書籍があったら、ご紹介いただけるとうれしいです。

 でも、そうなると、地方政府、すなわち都道府県や市町村も完全な目を持っているわけではないです。だから、民生委員にラスト1マイルを託し、NPOに補助金を出したりして、活動を支援したり、業務を委託する。じゃ、都道府県や市町村に「ふるさと納税」って意味があるのか?と思ったりします。寄附金控除の枠内ですが、寄附金になじまない寄附先であるような気がします。だって、託しても完全な目を持っていないのですから。自分で支援したい先に寄附するのが一番なのではないでしょうか。

 いや、そうではなく、例えば、自分の出身地を応援したいけれど、出身地を離れて時間が経っていれば、どう応援したらよいかわからない。だから、自分よりは確かな目を持っていると期待して自治体にふるさと納税をする。そういうことなのかな。

 それで、冒頭の会議というのは、来年の公開研究討論会の研究グループの会議です。私の担当する部分の論文に使う可能性があります。もし、この「政府はなぜ民間に困っている人の救済を託すのか」「政府は神様のような眼は持っていない」という疑問・仮説に答えがあるようなら、教えていただければと思います。

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