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2013年5月25日 (土)

ハイリターンはリスクの裏返し

 ここまで書いてきたので、おそらくご理解いただけると思いますが、高い利回りや売却益すなわち運用益は、リスクを取ることで得られます。例えば、国債で考えてみましょう。10年もの国債で、日本が0.846%、アメリカ2.11%、ドイツ1.43%、英国1.91%です。この辺が安全と言われる国。為替変動を考えると日本国債の0.8%は安心です。でも、1%割れ。

 続いて、それよりは少しリスクがあると思える国としてオーストラリアが3.33%、ブラジル10.19%、トルコが6.24%、インドネシアが5.87%のようです。
 しかし、これらの国々は、成長度合いも高い場合があり、物価が上昇している場合があります。せっかく5%の利回りをとっても、日本とその国の物価上昇率の差で為替相場が円高になっていれば国債の償還を受けた時の円貨換算額は減っている可能性もあります。
 さらにリスクがありそうな国を見ると、アイスランド6.24%、ポルトガル5.53%、スペイン4.41%、ギリシャ9.04%です。だいぶ落ち着いていますね。一時期は、ギリシャ国債の利回り38%とか言われた時期がありました。100万円を投資すると、予定としては138万円に増えるんだけれども、もしかするとデフォルト(債務不履行)になるかも知れなかったわけで、丁半博打に近い世界です。

 このように見ていくと、安定した投資をしようと思うと、せいぜい2%。しかも、為替相場の影響があるので、これを見込まなければいけない。5%くらいとなると、成長著しい国か財政問題に不安を抱える国に投資するしかない。しかも、その国の成長により為替相場が円安、当該国の通貨が高くなってくれればよいけれど、物価上昇率で為替相場が決まる側面もあるので、円高になる可能性もある。やはり迂闊には買えない。

 これが世界の常識だと思いましょう。そうすると和牛商法(7.8%の予定利回り)にしろ、医療報酬請求権のMRIインターナショナルにしても、リスクがあったんだと思えるようになります。医療報酬請求権、つまり米国の医者が診療報酬を患者が加入する保険会社に請求する、その債権を投資家の資金で買い取って6~7%の利回りを出せると思いますか? アメリカの国債が2%ほどの利回り。米国の病院がいくらお金に困っていても、保険会社への請求を早めに資金化してくれるからといってもせいぜい4~5%の金利しか許さないとは思いませんか? そこから、米国で病院から債権を買い集める手数などのコストを引いたら、せいぜい1~2%の運用利回りしか出せないはず。それなのに6~7%で回るといっている・・・詐欺だな、と結論できるわけです。

 投資をある程度勉強すれば、こういう推論ができるようになります。「そんなに基礎知識などがないから、そんな勉強はできない」ですか? じゃあ、投資なんかやめて定期預金にしましょうよ。大事な虎の子のお金を出すんですよね。どんな金融商品なのかをわからずに買えますか? 行ったことも町の土地を買えますか? あ、そういえば昔、原野商法というのがありましたね。都会の人に「北海道のリゾート開発予定地を買いませんか?」といって、1000坪でも数万円にしかならないような土地を何百万、何千万円で買わせる詐欺。大事なお金なんだから、きちんと中身を吟味してから買いましょう。

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