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2013年5月16日 (木)

国債の値動きの理論(2)

 昨日、国債の値動きの話を書きましたが、その続きです。その前に便利なサイトを見つけましたので、ご紹介です。「債券の価格を算出する」というサイトです。FPの方のサイトですが、そこを勧めるわけではないですが、この債券価格の計算サービスは私の説明には便利で、ここで国債の理論価格を計算することができました。昨日の超ウルトラ国債の例では額面100で利息5%の国債の値段が市場金利が4%に落ちた時には125の時価になると説明しましたが、このサイトで残存年数を10000年と置くと、価格は「124.937655」といった価格が算定されました。

 では、もう少し一般的な雰囲気で上記の残存年数を10年と置くとどうなるか。107.14円となります。では、逆に4%で国債を発行したのに、市場金利が5%になったらどうなるか。93.33円となりました。

 続いて、2%で発行したのに3%になったら、92.31円、1%で発行したのに2%になったら、91.66円、0.4%で発行したのに1.4%になったら、91.22%です。金利水準が下がるほど、同じ1ポイントの変化でも下落幅が大きくなります。ケインズは、この現象を指摘して、金利水準が落ちてくると債券の上昇時の損失が増えるため、一定時点まで金利が落ちてくると債券需要は減って、貨幣需要が残り続ける。なのでLM曲線は金利が下がると水平になる、これを流動性の罠という・・・ってなことを言ったのですね。

 さて、日本の現状。0.5%で発行した国債ですが、アベノミクスが想定通りに成功するならば、物価目標と同様に名目金利も2%になると思われます。この場合、残存期間10年の国債だと額面100が87.5になると計算されます。残存期間が5年だと93.18、金融機関などは極力短期の国債にしているというので残存期間2年とすると97.12。確かに時価の低下は減るものの額面に対して3%近い下落をします。

 こういう文章を読んだところで、国債や公社債の値動きは安定的で安全だと思えるでしょうか。日本政府と日銀を信じるかどうかでも違ってくるわけですけど。また、本来なら流動性の罠の水準でこんなに国債が買われるわけはないのかもしれませんが、ケインズが現代日本には当てはまらないのか、それでも国債を買わざるを得ないくらい金余りなのか・・・。

 とりあえず、ここでは、債券の値動きの原理として「金利が上がると値段が下がる」ということは覚えておきたいと思います。

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