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2012年9月 4日 (火)

サントリー胡麻麦茶の広告への疑問

 サントリーの胡麻麦茶の広告が東京メトロの車内に出ておりまして、グラフが出ていたので、眺めてしまいました。http://www.suntory.co.jp/softdrink/gomamugicha/ です。
 
 まず、このグラフで「そうか、胡麻麦茶を飲むと血圧が130を切るんだ」と思った方は、それでよいのでしょうけど、私は人が悪いのか、素直じゃないのか、対照飲料(ブレンド茶)の方にも目が行きました。こちらも下がってますよね。ブレンド茶も効果があるんだ!という仮説もあり。つまり、お茶も胡麻も血圧降下効果があるという仮説。
 
 でも、私は違うと思います。12週間にわたって被験者として胡麻麦茶やブレンド茶を飲み続け、2週間に1度血圧を測るって、けっこう日常生活の中で健康を意識させられる行動だと思います。その結果、被験者たちは、「とんかつ食べよかな? いや、蕎麦にしよう」とか「ラーメンの汁、全部飲んじゃおうかな? いや、止めておこう」とか行動に改善がなされたのではないかと。
 
 つまり、お茶や胡麻の効果ではなく、生活改善の効果がグラフに出ているのではないかと思うわけです。本来、薬の効果を測定するには、プラセボ(偽薬)効果を避けるために本人には試験対象の薬を飲ませているか、偽薬を飲ませているかをわからないようにしています(ダブルブラインドテスト))。しかし、胡麻麦茶とブレンド茶では、飲めばわかるので、この本来的な効果測定ができないわけです。さらに1週間程度なら、ホテルなどに缶詰めにして同じものを食べさせて、まったく同じ環境を作れますが、12週間ではそれは無理。そうすると、生活環境の影響を受けてしまう。さらに、被験者数が72人と少ない。これで棄却域5%とかでの仮説の検定ができるかな?という疑問が。
 
 こんな疑問を持てるのは、高校の時に「経済学部や商学部に進むなら、数学Ⅲも受けておくといいよ」と指導してくれた学校のおかげ。統計学って、より多くの国民に学んでもらうと良いと思うのですが、そうするとマスコミや広告制作会社は困るんだろうなぁと思ったりしました。でも、確実に国民が怪しいデータに騙されなくなると思うんですね。

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