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2012年8月11日 (土)

消費税の原価計算

 変なタイトルですが、消費税を増税すると政府の税収が増えます。しかし、そのためには支出が増えたりするため、それを消費税増税のための「原価」と考え、その原価計算をしようという意味合いです。

 消費税は、大雑把には1ポイント2兆円の税収増になると言われています。5%から8%になれば、6兆円の税収が増えます。しかし、これを実施するためには、年金や生活保護手当の支給額のアップをしなければならず、また、政府の支出自体も消費税によって108/105だけ増えるので、従来通りの歳出をしようとすると、支出が膨らんでしまいます。

 消費税率の上昇により年金や生活保護費が増額されるはずで、また、簡易な給付というものも検討されています。大雑把に国民1人当たり、年間1万円の給付を行ったとすれば、どうなるでしょうか。1万円×1億人=1兆円。これでは、税収アップ額の1/6が吹き飛んでしまいます。これでは駄目です。年収300万円程度以下の家計(個人ではなく)にしか給付できないと考えるべきなのでしょうね。日本の世帯数は、約5000万世帯。このうち下位の2割くらいに1万円を給付するとなれば、1万円×1000万世帯=1000億円。これくらいなら許せる原価でしょうか。でも、現在の年金の支給額は、およそ34兆円のようで、これに3/105(本体価格に8%と5%の差の3%を掛ける)を乗じると、約1兆円となります。上記の試算よりはるかに多くの「原価」が発生しそうで、私は怖いなぁと思っています。サラリーマン家庭は、消費税が上がっても昇給するわけでもないのに、年金受給者の年金はどうして増えるのでしょうね?

 あと、国家予算の方も一般会計80兆円のうち国家公務員の給与など消費税の対象外の支出を50%と考えて、これに3/105を乗じると、1兆円を少し超えます。政府は、消費税の増税に応じて支出を削るのでしょうか。それとも、従来通りの支出をして、消費税のアップ分だけ歳出が増えるのでしょうか。歳出が増えるなら、それはここでの「原価」です。そのほか、自民党、公明党、民主党それぞれが消費税による経済への影響に対応して、土建国家的な予算対応をしろと言い出していますが、そうすると、これらはそのまま「原価」です。6兆円は、財政の改善にどれだけ生かされるのでしょうか。消費税が上がって、生活も国家予算も倹約を強いられるのであれば、6兆円が6兆円として生きてきますが、そうでないと、「原価」が高騰して、赤字になってしまうのではないかと心配です。

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