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2012年8月 9日 (木)

薬価の原価計算

 今週号の東洋経済誌の特集がクスリで、その中で高額ながん治療薬の薬価は、どう決まるのか?という話で、原価計算方式があるのだという紹介がありました。
 
 乳がんの治療薬ハーセプチン注射用150が56,110円、大腸がんの治療薬アバスチン点滴静注用400mgが173,511円、悪性リンパ腫の治療薬ゼヴァリンイットリウム(90Y)静注用セットに至っては、2,533,477円なのだそうですが、これらの値段はどう決まるのか?というお話です。
 
 この薬価は、基本的には「類似薬効比較方式」という仕組みで決められるのだそうです。適応症や含まれている成分のタイプが最も似ている医薬品の価格を参考にして決めるのですが、これに画期性、有用性、市場性、小児性の加算があって決めるのだそうです。そして、似たような作用や効果のない新薬には、「原価計算方式」というのがあるのだそうです。原価計算方式とは、製薬企業が製造経費や営業利益、流通経費などを積み上げて算出するのだとか。
 
 しかし、この製造経費というのは難しいですよね。巨額の研究開発費がかかっているはずで、この金額を特許が切れてジェネリック(後発薬)が出てくるまでの間に回収しなければならず、市場に出した最初は、売れ行きが悪く、懸命にマーケティングして大型新薬に育てて、ようやくそこまでの研究開発費とマーケティングコストを回収し、さらに製薬会社の正常利潤を上乗せできる薬価。この算出が高すぎるならば、健康保険を圧迫し、保険適用外なら患者の懐を直撃します。また、薬価が安くなってしまうなら、日本での発売は見合わせようという話になってしまって、日本の患者が新薬の恩恵を受けることができなくなります。
 
 具体的にはどうなっているのでしょうね。算出方法の作成や、製薬会社から提出される資料の信頼性の保証に公認会計士が関わったりしているのでしょうか?

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