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2012年4月 2日 (月)

扶養控除がないけど間違っていませんか?

 今年は、扶養控除がなくなっているが、税金の計算、間違っていないか?という所得税の確定申告の控えを入手したお客様からお問い合わせの電話がありました。
 
 慌てて申告書の控えを見てみましたが、予想の通り、お客様のお子様は、15歳以下。平成8年1月1日以前に生まれた子供は扶養控除がありますが、お子さんの年齢は平成8年3月とそれより小さいもう一人。「扶養控除の代わりに子ども手当になったんですよね。」という説明をしましたが、考えてみると、今頃になって影響が出てくるわけです。昨年の4月に始まり、本来の金額の半分でスタートしたものの、本来の金額になることがないままに「子どものための手当」になり、今度は「児童手当」になった「子ども手当」。そして、扶養控除が申告書の上でカットそれたのは、23年度の所得税の計算から。
 
 結局、扶養控除を取り上げられただけじゃないか!というのが所得がそこそこ高いお客様の声。この「控除から手当へ」の問題は、民主党と自民党の政局の話なんかとレベルが違った深い背景があるのだと私は考えています。憲法第25条は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と定めています。この健康で文化的な最低限度の生活を営むためには、年間でせめて38万円までの所得には税金を掛けないことにしないと、生存権が脅かされる。だから、基礎控除があり、仕事をしていない妻(あるいは夫)を扶養していれば、配偶者控除、そして子供や老親を養っていれば扶養控除でそれぞれ38万円が控除できるという理論構成なのだと理解しています。
 
 そして、民主党の「控除から手当へ」の理論は、たしかにわからないでもないのですが、それなら、手当の金額には絶対に切ってはならない部分があるはず。所得の最初の38万円には税金を掛けない、すなわち100%手取りにしてあげようという施策の重さを考えるなら、最低でも手当は、1人当たり年間18万円を割り込んではならないとか。逆に言えば、1人26,000円あげることを意図した制度だけど、最初の年は13,000円からスタートしようとか、自民党に反対されたから、1人1万円に減らそうとか、高所得者はカットしようといったことが許される軽々しい手当であってはならないはずです。手当の不用意なカットは、憲法違反なのではないか?とすら思えるわけです。
 
 憲法第25条の生存権を確保するために、所得の最初の38万円には所得税を掛けない、あるいは最初の1円からでも所得税を掛けるけれども、年間一定額の手当を給付する、どちらの政策でもかまいません。しかし、憲法に関わる作業なのだ、政局の見合いで適当に調整すればいいのは、手当の名称だけにしてほしいものだと思う次第です。

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