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2010年7月 5日 (月)

日本証券業協会、そのまたその後

 今回の件、どう思う?って、公認会計士や税理士のメーリングリストで問いかけてみたところ、どうせ、今だって会社との関係が不明な個人株主がいたら上場の引き受けってしてくれないんだから、今回の改正に問題はあるとしても細則の範囲をもう少し広げれば十分ではないかといった意見もありました。加えて「そもそもこの問題で大騒ぎしている人ってIPOコンサル等で自分が貰ったオプションや株が無価値化するのを恐れているのが現状なのでちょっとどうかと。」って書かれちゃうと、そうかぁ?と思って、本日も書いてみる次第。少なくとも私は、そういう株は持っていませんし、私の顧客でマザーズに出ている会社は、エンジェルからの投資で会社が誕生しているので、ここは書かないわけにはいかないと思っていましたので。

 規則って、いくら作ってもまじめな会社を縛るだけで、詐欺師を縛ることはできません。素人を騙すわけですから、協会の規則なんて関係ないんですね。今度の規制が入って、「個人投資家が投資した会社は原則として上場できません。未上場株式の引き受けはやめましょう」なんてキャンペーンをしたって、詐欺はできるんです。次のようなトークはどうでしょう。
 
 「今は、個人投資家が株を買うとその会社は上場できないんですが、これは従業員向けに発行された新株予約権なんです。だから、株じゃないので、買っても大丈夫。さらにすごいのは、上場できなかったら権利行使しなければ今払った分のお金だけの負担でリスク回避できるし、逆にあえて行使して、株主総会に出ることもできるわけです。行使価格が10万円。上場したら300万円は下らないといわれていますが、この新株予約権は、従業員向けに優遇発行されているので、100万円です。つまり110万円で300万円に化けるんです。」とか言ったら、騙される人いるんじゃないですか? 従業員向けのストックオプションは、通常、譲渡不可になっているとか知らないし、登記簿謄本にそういう新株予約権があるかどうか確かめることも知らないし。これは怖いですよ、購入した後の株主総会招集通知が来なくてもおかしくないので、買わせちゃえば、まずばれない。
 
 つまり規則は、制約を増やすだけで、被害は減らさないと思うのです。
 

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