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2009年11月13日 (金)

それはこっちの台詞だぁ

 今週は、税務調査の立会いが1社ありました。数年前にその会社としては少し大きな赤字が出ていて、ちょっとした売上や在庫の漏れや仕入れの重複があっても消費税は影響があるかもしれませんが、法人税の追徴は出ない会社。しかも、社長は、数年前まで納税関連団体の役員さんもやっていたという納税意識の高い会社。交際費なども少なく、私が見てもどこから税金を取るのだろう?という会社。

 結局、調査対象に選ばれた理由は、もう10年以上調査に来ていないからということになります。2日目は、会社を実質的に動かしている専務が動かせない用事が入っています。初日に何もでてこないので(厳密に言えば、42,000円の在庫計上漏れはありましたが)、4時過ぎの段階で、「初日で切り上げてください」とお願いしました。

 「いや、それは上司に報告してから検討となります。」という予想通りのお返事でした。しかし、あまりにも問題事項が出てこない自信がある会社なので、もう少し突っ込んで、「今日1日専務がお付き合いしたんだって、会社は損害だし、私の調査立会い報酬も発生してしまう。10年来ていないからという理由で質問調査権を行使されたのでは、会社は困る。ぜひ、上司に要望をしっかり伝えてほしい」と言ったら、「それはこちらの台詞ですよ」と言ってくれた。なんだ、それって?怒りのスイッチが入った瞬間。たしかに、調査に来て何も出ないのでは彼らも「行って何もでないのは、お前の給料分だけ損害なんだ」みたいに言われて育てられてきているのが税務調査官。しかし、1日付き合わせて、何も見つけられなかった奴が、客いや納税者の前で「それはこちらの台詞だ」と言うかね。いや、その時は、専務はコピーを取りに行っていて、顧問税理士の私しかいなかったのだが。
  「そういう発言があったって、メモしとかねいといけないかな」と言ったら、「どうぞ、私もそう言われたとメモします」だって。
 
 ちなみに、あとで税務署から電話が入り、2日目の調査はなくなりました。42,000円のミスがあるから、是認通知がでないのは当然ですが、果たして、どういう電話が来て、調査終結となるのでありましょうか。

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2009年11月 4日 (水)

税調の議論は面白くなったかも

 平成21年度第4回税制調査会議事録というのをネットで読みました。仕事もあるので、全部は読めないですが、ざっとだけ。

 そんな中で、下記のような記述がありました。配偶者控除や扶養控除を廃止して、「子ども手当」に変えていこうという話の中で、所得控除と税額控除と給付という3つを考えるだけでなく、民間企業の給与制度にも配慮しながら制度設計しようよという意見です。

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○中川文部科学副大臣
 日本の場合も、各企業で給与ベースの中に家族手当というのがあるんです。子ども手当をこれで国が出しますよということになったときに、企業が家族手当をどう見ていくかということも頭に置いて制度設計をしなければいけないと思います。ですから、これはこれからの議論ですけれども、この企業の中にある家族手当の現状がどうなっているかデータを見たことがないんです。このデータが、もしあれば出してほしいし、なかったら早急に調べて、現状がどうなっているかつかんでおく必要があると思いますので、よろしくお願いいたします。
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 つまり、一般企業で家族手当というのは、配偶者控除を適用しているかどうかを基準に適用している例が多いと思うのですが、配偶者控除がなくなって、奥さんが働いているかどうかは会社が把握しなくなったとき、家族手当はどうなるのか?ということですね。こんな経済状況なので、家族手当が廃止されちゃうようなら、あるいは、子ども手当が政府から出るなら民間企業が給与の中で配慮しなくてもいいよね、といった動きが出るなら、そこでの個人の可処分所得の変化に配慮しないといけないのでは?という意見だと思います。
 
 こういうやり取りを財務省の担当者も聞きながら、答申を作ったり、税制改正の骨格を作ってくれるなら、民間の実態に即した所得税制になっていくのかもしれないと思いました。民主党の改革は、税調については成功しつつあるような気がします。

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