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2009年8月22日 (土)

限られたインフルエンザワクチンを誰に接種するか

毎日新聞のネットニュースにこんな記事が出ていました。

「通学年齢の子供と、その親の世代に当たる30代成人にワクチンを優先接種すると、新型を含むインフルエンザによる社会全体の被害を最小限に抑えられるとする試算結果を米エール大のグループがまとめ、20日付米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。」
 なるほど、そうかもしれないと思いました。しかし、そもそもインフルエンザが重症化する可能性が強い喘息、糖尿病、心臓疾患の患者の数だけでもワクチンは不足しており、さらに医療関係者の数を加えると、限られたワクチンをどういう優先順位で接種するのかという厳しい選択を厚生労働省は迫られることになります。

 選挙の票を考えると、高齢者が多いであろう糖尿病患者に優先権とするのが賢いですが、官僚自身は自民が勝とうが民主が勝とうが関係ないなら、本筋の結論を出すのが基本。高齢者はかかりにくいというデータもあるなら、未来ある子どもに接種を優先し、その親にも接種する。でも、そうすることは、「高齢者で糖尿病の患者や心臓疾患の人は、今回インフルエンザに罹って重症化することがなくても10年で死ぬ人の確率は数十%。だから、今死んでもいいじゃない」みたいに受け取れなくもない。

 「子どもが罹患しても重症化せずに回復する可能性が十分あるんだから、命に直結する人を優先するべきだ」という意見も当然出るでしょう。逆に子供を持つ親からは「少子高齢化の中で、子どもは社会の宝だ。子どもが学校を通じて感染を拡げる可能性も考えるなら、子どもの感染を防ぐことで、高齢者のリスクも相対的に減らすのだから、子どもの接種を優先すべきだ」と言われるでしょう。アメリカの発想は、こっちのようですね。

 さて、日本はどうするのでしょうか?

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