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2007年6月 8日 (金)

コムスンは悪いのだが・・・

 世間では、コムスンが不正請求をしたのも、さらにグループ企業に事業を移管するのも非難している雰囲気ですね。たしかにそうです。ま、現に6万人いる利用者のことを考えると、事業の移管も考えるべきだが、グループ内の企業に移管するのでは、脱法行為っぽいではないか。せめて、同業他社との合弁企業を設立して・・・とか、考えてほしかったです。

 が、それはそれで置いておいて、本来は、行政も非難してほしいのですよね。なんで、ヘルパーさんが過酷な労働条件に放置され、コムスンもグッドウィルの派遣事業に比較してウハウハに儲かっているわけでもないわけで、となると、不正請求をしても労働条件が改善できずに正常利潤を出すだけに終わっているということで、不正請求がダメなら、この事業が成立しないということなのではないのでしょうか。

 社会福祉法人の監査をしていると、介護保険に絡む仕事絡まない仕事を含めて、区(福祉事務所)とのやり取りの書類を閲覧することになる。これが無茶苦茶なんですね。社会福祉法人用の業務ソフトはあるのですが、各区市町村は、独自の様式での請求を求めるため、請求書類は、手書きとエクセルによる手作業です。また、利用者と事業者との関係は、個人対法人ですが、なぜかその請求は、区内に4ヶ所ある福祉事務所単位でやれとなっている。さらに普段、デイサービスを利用している人がお泊りもしたいとか、グループホームに入居している人がお出かけに当ってヘルパーさんに同行してもらうとか、複数のサービスを利用する場合、その利用者の利用限度額を超過していないかどうかのチェックなども上記の手作業の中でやらないといけない。無茶苦茶、管理コストがかかるんですね。あるいは、法人へのお金は、何とか財団から降りてくるが、請求自体は福祉事務所へするため、入金額が請求と違う場合、財団に問い合わせてもラチが開かず、福祉事務所経由であれこれやるとか。そして、各サービスが「施設」という会計単位で分かれてしまう。民間企業なら部門別損益管理でよいところが、資産負債までセットで分離しないといけない。

 いくつもの施設を運営している社会福祉法人ともなると、従業員は100名を超えてくるわけで、給与計算だって各施設がやっていたらそういう知識を持たせるスタッフを増やさなければいけないので、法人本部が集約してやるのが当然。しかし、運営の助成金って、基本的には施設の運営費として出すのが原則で、本部には金がない。ある法人など、本部経費で600万円ほどしかない。これじゃ、常任理事として機能する番頭の給与も出ないでしょうが・・・。

 という矛盾だらけ、現場や裏方の現状を理解しない福祉行政の歪みの中で、コムスンの所業も起きたのではないかな?という視点もあっていいのかな?ということでの意見でありました。今、監査をやらせていただいた社会福祉法人向けのレポート作成中なので、福祉行政への不満がフツフツと煮えたぎっております。

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