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2007年3月19日 (月)

ヴァイオリン協奏曲(ベートーヴェン)

 久々の音楽ネタです。サラ金ネタは、スパム・トラックバックが多くて・・・。

 昨夜のN響アワーで、2006年ベストソリストとして、庄司紗矢香が1位となり、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の第3楽章が放映されていた。で、見ていて引っかかったのですね。冒頭のレ、ラーレ、ファラというテーマ、一番太いG線で弾くもので、そうすると指のシフティングが避けられないので、それによってロマンティックな味わいが出たりするし、シフティングの影響を極力抑えれば、G線の太い音色で男性的な音色になるんだと思っていました。が、彼女は、最初のレを小指で取り、ラが人差し指、そして、ファラは、D線で弾いていました。

 記憶が曖昧なのですが、中野雄「ウィーン・フィル音の響きの秘密」という本の中でも「ドロシー・ディレイ門下の若手ヴァイオリニストがG線でのシフトを避けて弾いている」とテレビを見て、興奮して電話をしてきた知人の話を紹介していたように思います。実際にテレビで見てみると、大事なテーマの提示なのに音量がちょっと弱くなってしまうような気がして、印象が弱くなるように思いました。2006年11月の演奏会なので、上記の新書の後ということは、少なくとも若手ヴァイオリン奏者の何名かはG線だけでの演奏を避けるようになってきているということです。

 これは、単なる好みなんですかね。でも、モーツァルトの「トルコ風」の3楽章、カデンツの直前の3小節なんかも、絶対G線の魅力があるところで、あそこでD線に移ったら、???です。と、子供がヴァイオリンを習っていて、指使いやボウイングにもうるさくなった音楽愛好家は思うのでありますが、いかがなものでしょうね。

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コメント

ご無沙汰しております。
 ほとんど若手をフォローしていない私としては現状を知らないですが、江藤先生校訂のラロとかチャイコの譜面で、G線の高い方をあまり使わない印象がありました。明るいクリアな音がするように工夫されているのかなと思いました。江藤版は日本人の若手・子供には広く行き渡っていますから影響があるかもしれません。でも、世界的にはマイナーでしょうね。
 庄司沙耶香はブロン門下ですね。ブロン先生は極めて合理的な教え方をする方だと思いますが、難所を避けるような印象はありません。ヴェンゲロフも同じ弾き方をするのでしょうか。
 独断と偏見で申せば、N響の定期で満足するのは、M越で一流品を選んだと思うようなもの。ブランドでなく、もっと音楽そのものを聴かなければね。

投稿: maeda | 2007年3月20日 (火) 16時22分

前田さん、コメントありがとうございます。
 庄司沙耶香の演奏は、プロコフィエフの演奏を生で聴いたことがありますが、極めて技術がしっかりしていて、きっとあの部分、彼女にとって難所ではないはずです。で、なんでだろ?というところですね。
 1つ考えられるのは、指揮者がノリントンで、ノンビブラート奏法をオケに要求する面があり、それと整合性を取るためにあの演奏だけ、そういう指使いを選択したのかな?という部分です。同じ月にノリントンと競演した石坂団十郎は、エルガーのチェロ協奏曲をほとんどノンビブラートで弾いていましたので。
 ちなみに前田さんがベートーヴェンのコンチェルトを弾くとしたら、あの部分、G線だけで弾かれますか?

投稿: 佐久間 | 2007年3月20日 (火) 17時42分

音楽的な選択としてG線を避けたことのだろうと思いますが、庄司さん程の技術がなくてもメニューインはG線で弾いていると思います。暖かい音が欲しいので私もG線の方が良いと思っています。ベートーヴェンのコンチェルトは、おいそれと演奏できる曲ではありませんね。十数年前に、徳永さんがチャイコのコンチェルトを弾いた時に、バックで弾かせてもらったことがありますが、当時、徳永さんも、まだベートーヴェンは出来ないと言っていました。そうだろうなと思いました。

投稿: maeda | 2007年3月21日 (水) 11時07分

おいそれと演奏できる曲ではない、ですか。なるほど、そういうものかもしれません、ベートーヴェンは。
庄司さんの年齢で弾いちゃうというのはすごいことなので、ノリントンの意向や要望を正直に受け入れてやってみた結果があの演奏だったのかもしれませんね。
とすれば、私の疑問は、ノリントンへの疑問だったと考えるべきかもしれません。ピリオド奏法って、ちょっと雰囲気違うから新鮮という範疇なのか、ロマン的ベタベタの時代に速めのインテンポで振りとおしたトスカニーニのように周囲と違うだけでなく、優れた演奏価値を伴っていたものなのか、まだ、判断しかねています。

投稿: 佐久間 | 2007年3月22日 (木) 16時35分

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