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2007年3月28日 (水)

児童手当の施策としての合理性

 改正児童手当法が可決・成立したそうで、乳幼児手当は1万円になるというが、サラリーマン世帯で妻が専業主婦、子供二人の場合で年収860万円未満が対象なのだそうです。そして、増額対象となる乳幼児は275万人だそうです。これ、どこまで意味がある施策なんだろうなぁと思ったりもします。加算分の費用は1370億円で、負担の内訳は国220億円、地方470億円、事業主680億円なんだそうです。なんで事業主かと言えば、社会保険に加入している事業所(会社や個人事業主)は、児童手当拠出金というのを払っているからなんですね。

 ソフトバンクの「第3子以降が手厚いのが特徴で、支給額は第1子5万円、第2子10万円、第3子100万円、第4子300万円、第5子以降は500万円とする。」というニュースと比べると、なんとも地味。ほかにも大和ハウスでは、2005年から子供の出産祝い1人100万円というのをやっているそうで、こういうのはインパクトありますよね。

 しかも、月額1万円って、275万人に1万円ずつ給付するために振り込み手数料が100円だとしても毎月2.75億円だから年間で33億円が消えます。だったら、税務計算時の扶養控除を現在の38万円から100万円くらいに増額して、所得が360万円以下の世帯に児童手当を月1万円ずつといったやり方の方が、受給世帯数を減らせて、合理性があるような気がするんですが、どんなもんでしょうか。

 今週の週刊東洋経済に「硬直的な社会保障・福祉制度」というサブタイトルで、山田昌弘さんが保育園制度が使い勝手が悪いと指摘しています。氏が委員をしていた東京都の児童福祉審議会での知識では、延長保育や休日保育に関しては、公立保育園ほど実施率が低いのだそうです。で、改善を要望すると、「夜間や延長保育は子どもにとってよくない」といった反対意見が一部委員や一部公立保育所側から出てくるのだそうです。しかし、サービス業が発達して、働き方が多様化している今日、日曜日こそ忙しい職種もあるし、24時間営業の小売店もあり、「午前9時から午後5時まで。土日が休み」なんて働き方をしているのは公務員だけだったりするのですね。でも、保育園もこんなありえない働き方を前提に営業しているわけで。

 小学校の学童保育だって、夏休みはどうするのよ・・・と思ったりします。共稼ぎの家にとっては、小学校の授業プラス学童保育が子どもの面倒を見てくれているわけで、夏休みになると、1日中、子供を家で留守番させられないから、困ってしまうのではないでしょうか。それとも学童保育って、夏休みは9時から3時までとかやってくれているのでしょうか?活用したことがないので、わかりませんが。

 なぜ、出生率が落ちるのか。子どもが生まれれば、これまでより広い家に引っ越さなければならないかもしれないし、その費用だけで、数十万円は必要。子供服の値段を知っていたら、月額1万円なんて、たいした魅力はない。そもそも、不妊治療に年間数十万円から数百万円投じている夫婦もいるのですよね。厚生労働省の施策は、金銭的にも利用者のニーズの把握面でもピントが合っていないような気がします。少子化担当大臣なども任命していながら、どうして、この程度のプランしか出てこないのかと不思議に思います。

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2007年3月26日 (月)

「0063」で使い分け

 あるところで聞いたのですが、ソフトバンクテレコムでは、携帯電話使い分けサービスというのをやっていて、掛けたい先の電話番号の前に「0063」をつけて発信すると、その電話分の請求代金だけは、会社など自分以外のところに回せるというサービスがあるのですね。下記のページです。
http://www.softbanktelecom.co.jp/business/phone_service/0063_keitai/index.html

 これがあると、会社が従業員に会社契約の携帯電話を持たせたり、個人契約の電話に対して、5000円とかの定額補助をつけたり・・・といった手数が消えるのですね。

 これって、従業員も携帯を2つ持たないでよいし、会社も業務用の電話の分だけ負担するから、精算が楽だし客観的だし、良いことだらけのような気がします。また、ソフトバンクとしても、他のキャリアから契約を移してもらわなくても、この契約さえ結んでもらえば、0063の通話分の通話料収入が獲得できます。そうすると、必死に販売店に端末を売らせたり、新機種の開発に苦心しなくても、他社の端末での通話料の一部を取ってくることができるのですね。これ、ソフトバンクモバイルではなく、ソフトバンクテレコム(旧日本テレコム)のサービスである点に妙味があります。高い値段で買収したかに見えますが、固定回線を持っていると、こういう技が繰り出せるのだなぁと感心しました。ソフトバンク、ちょっと見直しました。

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2007年3月19日 (月)

ヴァイオリン協奏曲(ベートーヴェン)

 久々の音楽ネタです。サラ金ネタは、スパム・トラックバックが多くて・・・。

 昨夜のN響アワーで、2006年ベストソリストとして、庄司紗矢香が1位となり、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の第3楽章が放映されていた。で、見ていて引っかかったのですね。冒頭のレ、ラーレ、ファラというテーマ、一番太いG線で弾くもので、そうすると指のシフティングが避けられないので、それによってロマンティックな味わいが出たりするし、シフティングの影響を極力抑えれば、G線の太い音色で男性的な音色になるんだと思っていました。が、彼女は、最初のレを小指で取り、ラが人差し指、そして、ファラは、D線で弾いていました。

 記憶が曖昧なのですが、中野雄「ウィーン・フィル音の響きの秘密」という本の中でも「ドロシー・ディレイ門下の若手ヴァイオリニストがG線でのシフトを避けて弾いている」とテレビを見て、興奮して電話をしてきた知人の話を紹介していたように思います。実際にテレビで見てみると、大事なテーマの提示なのに音量がちょっと弱くなってしまうような気がして、印象が弱くなるように思いました。2006年11月の演奏会なので、上記の新書の後ということは、少なくとも若手ヴァイオリン奏者の何名かはG線だけでの演奏を避けるようになってきているということです。

 これは、単なる好みなんですかね。でも、モーツァルトの「トルコ風」の3楽章、カデンツの直前の3小節なんかも、絶対G線の魅力があるところで、あそこでD線に移ったら、???です。と、子供がヴァイオリンを習っていて、指使いやボウイングにもうるさくなった音楽愛好家は思うのでありますが、いかがなものでしょうね。

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2007年3月12日 (月)

サラ金から借りられない人たち

 時事通信社のニュースによれば、消費者金融の貸し出し姿勢が厳しくなり、従来、来訪者の65%くらいに貸し出していたところ、44.1%にまで落ち込み、76000人が門前払いされた計算になるということでした。このブログでは、従来、2度にわたって、小口については金利を引き下げないほうが良いのではないかなぁ?という記事をきてきましたが、果たしてどうなんでしょうか。
http://hsakuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_bb29.html
http://hsakuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_1de0.html

 1998年あたりからの銀行の貸し渋りで企業経営者は倒産の危機を目の当たりにしたわけですが、消費者金融の貸し渋りで豊かでない消費者は破産の危機に瀕するのでしょうか? あるいはヤミ金融に走るのでしょうか?
 格差社会という日本の課題とも絡む問題のような気がしています。

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2007年3月 9日 (金)

厚生年金に関する記事

 3月7日の日経朝刊に「厚生労働省の諮問機関である社会保障審議会の年金部会がパート労働者の厚生年金の適用拡大に関する報告書をまとめた」という記事が出ていた。6日に年金部会が開催されているのだが、その議事録やまとめたはずの報告書は、厚生労働省のホームページにはまだ掲載されていない。そのため、日経の記事だけを参考に思ったことを書く。

 まず、適用条件となる労働時間を現在の週に30時間から20時間以上に広げると同時に月収の条件を98,000円以上にすることで、対象者が300万人になってしまう部分を40万人に抑えようということのようだ。そして、中小企業の場合に免除すると適用されるのは16万人にまで減ることになる。そうすると、こんな感じになる。

週の労働時間 時間単価 月給
週休×4で計算
適用かどうか
従来
諮問案
18時間 800円 57,600 適用なし 適用なし
18時間 1500円 108,000 適用なし 適用なし
28時間 800円 89,600 適用なし 適用なし
28時間 1000円 112,000 適用なし 適用あり
34時間 700円 95,200 適用あり 適用なし
34時間 900円 122,400 適用あり 適用あり

 ここで最初に気になるのが、28時間働いていた場合。従来は、30時間基準だったので、厚生年金には加入しないでよく、セットで健康保険も加入しないで、夫なり親なりの保険に入っていることができた。ところが、パートの時給が875円以上だと28時間の場合98,000円基準で、諮問案だと適用になってしまう。ということは、パートの時給を引き下げる方向の圧力になるのではないか。

 次に従来、34時間働けば、給与の額に関わらず文句なしに社会保険に加入しなければいけないところ、今回の案では、時給が700円とか安ければ、98,000円基準で加入を免れることになる。これもパートの時給を引き下げる方向の圧力になるはずだ。

 さらに中小企業なら厚生年金に入らなくても良いということになると、大企業はコスト削減のために自社で工場を持ってパートを雇用するのではなく、中小企業に外注したり、あるいは自社工場に従業員300人未満の中小企業の派遣会社から人を雇うようにするかもしれない。パートの時給が下がるだけでなく、雇用環境も悪化しかねないわけで、これって格差社会の是非を問われている昨今の状況と照らしてどうなのだろうか。逆の見方をすれば、30時間以上働かせてもらえなかったり、一杯働いても98,000円未満の給与しかもらっていない労働者が300万人-40万人=260万人もいるということになる。

 そして、記事の気に食わないところが、次のような記述。「厚労省の試算では、パートで月十万円を稼ぐ自営業者の妻が国民年金から厚生年金に移った場合、保険料は月六千七百円減り、給付は同五百円増える。」という部分。その後に、会社員の妻は、新たに厚生年金に加入するため(国民年金は3号被保険者でゼロ)七千円増という大事な話があるのだが、それを後ろに回すか?・・・と思った。月給10万円の人にとって7千円増えるって、天地がひっくり返るほど大きな額のはず。そういうことをサラリと後回しで、記事にして良いのだろうか。また、そこについての年金部会での議論はどうだった・・・というのを論述してこそメディアではないのか? 「(自営業者の妻の場合、)こういう改革をしたほうがよいでしょ」という風に世論を誘導しようとしているように見えてならない。

 厚生年金は、日本で3~5年くらいしか働かず、出身国に帰ることを考えている外国人労働者からも徴収される。セットで加入する健康保険はともかくとして、なんで絶対にもらえない年金の保険料を日本で払っていかねばならないのか?など、厚生年金制度には疑問点が少なくない。やはり、今の年金受給者のためのお金を現役世代から徴収する、税金同様の所得移転の制度なのである、現状の日本の厚生年金は。はっきり年金給付のための目的税と明示したほうが、その性格をきちんと認識できるのではないかと思うが、いかがなものだろうか。

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2007年3月 4日 (日)

こんな写真が

 以前、このブログで子どもが「川崎病」という病気に罹ったことをきっかけとした記事を書きました。
http://hsakuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_6c02.html
 で、今日、写真を整理していたら、川崎病の熱が引いた頃に出てくる手足の皮が剥けるという症状が見事に写っていたので、ここでお披露目しておきます。医学書などで写真を活用したい方、ご連絡ください(^_^)。

Rimg0219
 川崎病については、下記のページでわかりますが、剥けた皮の写真はなかなかないと思いますので。
http://www.kawasaki-disease.gr.jp/new.html

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