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2006年8月15日 (火)

ノンバンクの金利(その2)

 7月に「ノンバンクの金利」ということで、あまりに金利を下げても、消費者金融側で採算が取れないので、金額別などの配慮も必要といったことを書きました。
http://hsakuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_bb29.html

 今朝(8月15日)の日経によれば、出資法の上限金利と利息制限法に挟まれたグレーゾーン金利の廃止に向けて、「少額・短期は適用外にする」という方向性を報道していました。やはり、単純に利息制限法の20%まで下げちゃうと、ノンバンクもきついし、小口で本当に生活資金を必要とする人へのお金の供給が締まりすぎることを配慮したのかと想像します。

 日経の記事によれば、貸付額50万円以下で返済期間1年以内については、上限金利の上乗せを認めるとのこと。ただ、「50万円借りるより、60万円借りたほうが金利が安くなりますよ」といった借りすぎを招く誘引を排除するための方策を盛り込むようです。たしかにそうですね、それがないと意味がない。ちなみに秋の臨時国会に提出を目指す法案では、上限金利の引き下げに数年間の移行期間を設ける方向だそうです。そして、特例措置の適用を移行期間に限定する案やら、特例での返済期間を1年以内より短くしたり、貸付額も50万円より少なくするという案もあるようです。

 たった50万円を借りなければならない人(つまり、それだけ貸倒リスクが高い)に、お金を貸してあげる人に相応の利益を出してもらうためには、それなりの上限金利が必要ですが、1年もの返済期間を設ける必要があるかは、対象をどういう人だと考えるかで違ってきますね。ボーナスが出るサラリーマンを想定するなら、半年でも十分ですが、個人の自営業者などを想定すると、毎月少しずつの分割返済や、年末の集金で返済という人もありそうで、そうすると1年の返済期間は、当然なのかもしれません。

 といった現実的な路線で金利の上限問題は、決着がつくような気がしてきました。ただ、いずれにせよ、お金に対してどのように接するか、どういう心構えを持って生活するのか?という消費者教育の問題が残るような気がします。昔、学生ベンチャー企業の経理担当者から、「小切手というものをもらったのですがどうしましょう」という相談を受けて、よくよく聞いたら、それは小切手ではなく約束手形だったという経験があります。高校、大学の教育の中を通じて、商業科を出ていない限りは、小切手や手形も知らないで社会人になるわけです。これと同じような問題が、負の側面で出てくるのが、消費者金融からのオーバーローンなのではないかと思います。お金を使うのを我慢できない人というのも一定の比率で存在するのでしょうけど、そうでない人にまで貸し込んでしまう金融会社と、貸してくれるのでついつい借りてしまう消費者という構造は、学校教育のプロセスで、きちんと教えておかないといけないのではないかと思うのですが。

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